猫を迎える準備
初めて猫を飼う人にとっては何を用意したらいいのか分からない人もいると思います。
絶対に必要な物から、あったらいいかもしれないぐらいの物までいろいろあります。
絶対に必要な物は必ず揃えないと、猫がストレスを溜めたり、飼い主自身もこまったことが起きてしまいます。
あったらいいかなレベルの物は、猫と共に生活する中で、必要であれば少しずつ揃えればいいでしょう。
猫を迎えるのに必要な物
猫トイレとトイレ用砂
猫は本能的に砂があるところに用を足します。
砂といっても本当の砂ではなく、パルプ材などで作られた吸収力が高い素材のものが一般的です。
水分を含むと固まるものが多く、捨てやすくなっています。
トイレに流せるタイプと流せないタイプがあり、最近のトイレはタンクの容量が小さい傾向があり、流せるタイプでも詰まらせてしまうことがあるので、ご自宅のタンク容量が4Lなど小さい場合は通常のゴミとして捨てるタイプが無難でしょう。
8Lタイプであれば流すタイプでもまず大丈夫です。
キャットフード
ドライ系とウェット系がありますが、猫の年齢や必要な成分を確認してあげるようにしましょう。
人が食べる物だから大丈夫という気持ちは捨ててください。
人と猫は必要な栄養素が違いますから、人の身体には良くても猫には害があるものがあります。
詳しくは「猫に与えてはいけない物」で説明してますのでそちらを見てください。
爪とぎ
段ボール製、木製、布製など色々な素材・形状のものがあります。
朝起きると1時間以内に爪とぎをする猫が多いです。
寝起きする場所の近くに置いて上げましょう。
ダンボール製は価格が安いので、数箇所に置いてあげると家具や壁などで爪とぎをすることがなくなります。
猫用食器
水飲み用と餌皿の2つが必要です。
材質はステンレスやプラスチックなどが多いですが、大切なのは深さや形をが猫にとって適度に工夫された物が良いでしょう。
ドライフードなどは、あまり噛まずに食べる傾向があり、早食いする子も多いのです。
消化するために胃に負担がかかり、下痢や嘔吐の原因になります。
早食いできないようにするため、凹凸がある餌皿もあります。
多頭飼いの場合、食べ終わると他の子の分を食べようとします。
深目の餌皿にすると頭を深く入れないと食べることができないので、他の子に食べられないという利点もあります。
適度な重さや滑り止めがあれば、食べているときに動きにくくなるので、あまり軽い餌皿はお勧めしません。
キャリーバッグ
お出かけする時や、病院に連れていったりする時に必要です。
猫は突然体調を崩すこともあるので、1つは用意した方がいいでしょう。
狭くて暗い所が好きな猫が多いのですが、普段入らないところは怖がります。
部屋に常に置いてあると、猫も不安になりませんので、日ごろからキャリーバックを置いておくのもいいでしょう。
入り口を開け、日ごろから自由に出入りできるようにしてあげましょう。
中に布などを敷いていつでもくつろげる空間にすると、いざというときにも嫌がらずに入ってくれるようになります。
日常使用する機会が多いのであれば、しっかりした作りの物を選んでください。
あったら良いかもグッツ
これは絶対に必要という訳ではありません。
共に生活する家庭環境や猫の性格など、猫を迎えてからでも遅くはないので、必要に応じて揃えてください。
首輪
犬は首輪をしているのをよく見かけます。
それは散歩の時にリードをしたり、迷子の時に分かるように住所を首輪につけたりと、生活に必要だからです。
では猫はどうなんでしょう。
猫を散歩させている人はほとんど見かけないですよね。
猫は縄張りをもち、そこから外の世界には行きたがりません。
ですから首輪にリードを付けて歩かせようとしても、警戒してほとんど動きません。
猫にとって首輪はオシャレグッツの一つなのと、鈴を付ける事で居場所を教える道具にもなります。
キャットタワー
猫は高いところが好きです。
家に本棚とかあれば登りたがります。
キャットタワーは猫用のタワーですから、素材が爪で引っかいてもいいように柱が爪とぎになっているものがほとんどです。
2段から5段ぐらいの物が多く売られています。
猫の性格や頭数などで選ぶようにしましょう。
おもちゃ
子猫のうちはよく動き回り、甘えたり家の中の物で遊ぶ傾向があります。
ペットショップに行くと、ボールや猫じゃらしなど、猫が遊ぶグッツが並んでいます。
猫も遊べないとストレスが溜まりますから、飼い主と猫のコミュニケーションにもおもちゃをいくつか用意した方がいいかもしれません。
猫と住む環境
外を自由に出入りできるようにしている飼い主さんもいますが、ここでは家猫を前提に説明いたします。
物を片付ける
おもちゃの所で説明しましたが、猫は何でもおもちゃにしてしまいます。
アクセサリーや割り箸、薬や針などをおもちゃにして飲み込んでしまうことがあります。
人にとっては何でもないものでも、猫にとっては危険な物がいっぱいあります。
引き出しの中や、猫が開けられない扉の中にしまいましょう。
観葉植物などは、猫にとって毒性を持っているものもありますから、部屋には置かないようにしましょう。
ユリ、スズラン、シクラメン、ポトスなどは、よく花束に入っています。
お部屋に飾ると綺麗ですが猫にとっては有害成分があります。
もし猫が食べてしまうと中毒を起こしてしまう可能性がありますので、猫と過ごす部屋からは出しましょう。
お風呂は危険
事故が多いのがお風呂です。
元々猫は泳げません。
浴槽に水が溜まっていると溺れたりします。
濡れていると滑りやすいですから、蓋がしてあるから安心と思わず、浴室に入ることを禁止にしましょう。
猫をお風呂に入れるときは、必ず飼い主が一緒に入り、綺麗に洗ってあげることで、猫も安心してお湯につかることができます。
保護シート
爪とぎがあっても猫は気ままに爪を研ぎます。
ジャンプしたり高いところに飛んだりする時は、爪を立てることもあります。
ですから完全に傷を防ぐことは難しいと思ってください。
賃貸物件であれば、特に注意を払わなければなりません。
壁に保護シートを張ったり、フローリングにカーペットを敷くなどして、できるだけ保護するようにしましょう。
猫の選び方
子猫愛らしい表情がたまらなく可愛いですね。
ペットショップのゲージを覗くと、どの子も欲しいと思う人も多いでしょう。
ペット業界の規則として、生後45日以上経たないと販売してはならない決まりがあります。
これは生体を守ることはもちろんですが、環境順応力が弱く怖がりな性格になってしまうためです。
小さい方が可愛いでしょうが、最低でも2ヶ月は親と一緒に過ごした猫の方が性格は良いですし、免疫力も高まります。
できれば、3ヶ月間親と一緒に過ごした猫の方が良いでしょう。
ペットショップに並ぶ子猫は、2ヶ月親と一緒に居れなかった子猫がほとんどです。
ブリーダーから譲り受ける子は、親猫と過ごす時間が長いため、順応力もあるでしょう。
もし、ペットショップで購入する場合は、噛んだりしないかをチェックしてください。
親元を早くに離れると怖がりな子が多く、攻撃力の加減を知りません。
ほんのちょっとした事で、飼い主を噛みます。
猫の噛む力は凄く強く、人の皮膚は簡単に穴が開いてしまいます。
ブラッシングしたり爪きりすることも恐怖と感じてしまいます。
歯も爪も武器ですから気をつけましょう。
しかし2〜3ヶ月親と過ごすだけで、順応力が身に付き、攻撃性が軽減するのです。
猫は自分勝手と思われている人が多いようですがそんなことはありません。
猫に対して暖かい心で接することで、人に寄り添って生きる生き物なのです。
体を撫でたりおもちゃで遊んであげると、生き生きとした感情が出て、表現豊かな猫になるのです。
去勢・避妊手術
オスのマーキングや、メスの発情など、去勢・避妊をしてないと、猫は本能的に異性を求めるようになります。
特にオスのマーキングはとても臭いです。
1匹しか飼わないから子猫は生まれないから大丈夫と思っていても、猫の本能は抑えられません。
生後半年を目安に去勢・避妊手術をお勧めします。
ワクチン接種の時に、獣医に相談すると良いでしょう。